図書カードNEXT トップ > 図書カード使い放題?! > バックナンバー > 第8回:桜庭一樹さん

図書カード使い放題?!

もし手元に自由に使える3万円の図書カードNEXTがあったら、あなたならどんな本を買いますか?
このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!
図書カードNEXTで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。

第8回:桜庭一樹さん

魔都新宿で極悪パワー炸裂?!
<プロフィール> 島根県生まれ。鳥取県出身。1999年「夜空に、満天の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞佳作入選。『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』と改題し刊行、デビュー。『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)受賞。2008年『私の男』で第138回直木受賞。

じつはわたしは極悪人である。これまでずっと隠してきた(なにか支障があるかもと思って......)。ごめんなさい。それで、2週間ほど前のこと。「本の雑誌」編集部からこの企画の依頼がきた瞬間に、その悪パワーが脳内でドカーンと炸裂した。
 例の本を、買ってやる。この機会に、ついに買ってやる。フフフ......。
 と、脳内を飛び回り始めた"例の本"とは、多くの人が内心「ほしいな! でも......」と躊躇しているであろう、アレである。豪華箱入り、本体8,800円の『山尾悠子作品集成』。もしかしてコレ、ものすごく好きなんじゃないかと思えてならず、もう何年も前から気になっていたけれど、試しに買ってみるにはあまりに高い。わたしみたいに、本屋で見るたびに「あぁ、まだある」「あるある......」と、横目で眺めながら通り過ぎている人もけっこう多いんじゃないか。
 わたしが毎日のようにうろうろ、うろうろしている紀伊國屋書店新宿本店の1階では、この本が日によってあったりなかったりする。売れては補充されてるのだろうか? その日もちゃんとあるだろうか? 心配になってきたので、1階の書店員さんにじつは前の週、メールした。
「これこれこういうわけで、来週、必ず買うので1冊置いておいてください!」「ラジャー!」
 ......にやり。
 と、いうことをコソコソやった後、当日。書店に出向いた。

桜庭一樹さんが図書カードで購入した本

著書 著者/出版社 価格(税込)
『山尾悠子作品集成』 山尾悠子/国書刊行会 ¥9,240
『フォーチュン氏の楽園』 シルヴィア・タウンゼンド・ウォーナー著、中和彩子訳/新人物往来社 ¥2,520
『セーヌの釣りびとヨナス』 ライナー・チムニク著、矢川澄子訳/パロル舎 ¥1,785
『尼僧とキューピッドの弓』 多和田葉子/講談社 ¥1,680
『ヴェルサイユ宮殿に暮らす』 ウィリアム・リッチー・ニュートン著、北浦春香訳/白水社 ¥2,520
『心霊写真』 ジョン・ハーヴェイ著、松田和也訳/青土社 ¥2,520
『澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド』 澁澤龍彦著、澁澤龍子編、沢渡朔写真/集英社新書ヴィジュアル版 ¥1,260
『美輪明宏が語る寺山修司』 寺山修司、美輪明宏著/角川文庫 ¥579
『俺は死ぬまで映画を観るぞ』 四方田犬彦/現代思潮新社 ¥2,940
『秘密 8』 清水玲子/白泉社 ¥890
『マイナス・ゼロ』 広瀬正/集英社文庫 ¥800
『星を継ぐもの』 ジェームズ・P・ホーガン著、池央耿訳/創元SF文庫 ¥735
『娘に語る祖国』 つかこうへい/光文社文庫 ¥579
『笑いの源泉 戦後短篇小説再発見15』 講談社文芸文庫編/講談社文芸文庫 ¥997
『浮き世のことは笑うよりほかなし』 山本夏彦/講談社 ¥1,785
合計 15冊  購入総額 ¥30,830

それでは各書籍について、購入の背景をじっくりと伺いましょう。

購入の背景について

ページトップへ

ページトップへ