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図書カード使い放題?!

もし手元に自由に使える3万円の図書カードNEXTがあったら、あなたならどんな本を買いますか?
このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!
図書カードNEXTで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。

第38回:酒井順子さん

めざせ大漁
<プロフィール> 酒井順子(サカイ・ジュンコ)
1966(昭和41)年東京生れ。高校在学中から雑誌にエッセイを執筆。大学卒業後、広告会社勤務を経て執筆に専念。2004年『負け犬の遠吠え』で講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞。『下に見る人』『地震と独身』『子の無い人生』『朝からスキャンダル』など著書多数。

 書店に行くことは、漁に出ることと似ています。買いたい本に連続して出会うことができる「大漁の日」と、全くかすらない「ボウズの日」があって、その中間は私の場合、あまり無いような気が。
 漁の場合は、天候やら海水温、そして漁師の漁場選びの目などによって、大漁か否かは決定されるのでしょう。対して書店における私の買い物の場合は、運と気分で左右される、ということになりましょうか。「おっ、今日は大漁だ!」と次々と本を選んでみたものの、家に戻って冷静になって見てみると、「なんでこの本、買おうと思ったんだっけ」となることも。特に普段は行かないようなアウェイの書店においては、この手の"書店ハイ"状態になって買いまくる、ということになりがちなのでした。
 この日の漁場は、私にとってアウェイの場ではありません。我が家から最も行きやすい大型書店ということもあって、何かの時には足を運ぶ、紀伊國屋新宿本店にやってきたのです。
 しかし、3万円分の図書カードを使って何を買ってもいいですよ......という状況は、かなり普段とは違います。いくら大漁の時でも、3万円分の本を一度に買うということはなかなかありません。欲しい、しかし高い! と思っていた三島由紀夫の写真集『薔薇刑』は6万円だしなぁ。

酒井順子さんが図書カードで購入した本

著書 著者/出版社 価格(税込)
『どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法』 Eiko/サンマーク出版 ¥1,404
『ビビビ・ビ・バップ』 奥泉光/講談社 ¥2,808
『何様』 朝井リョウ/新潮社 ¥1,728
『谷崎潤一郎全集 第15巻 乱菊物語・盲目物語・吉野葛』 中央公論新社 ¥7,344
『落窪物語 新潮日本古典集成』 稲賀敬二/新潮社 ¥3,456
『私の「貧乏物語」』 岩波書店編集部編/岩波書店 ¥1,728
『日本近代随筆選 1出会いの時』『2大地の声』『3思い出の扉』 千葉俊二、長谷川郁夫、宗像和重編/岩波文庫 ¥2,622
『現代語訳 好色一代男』 井原西鶴、吉井勇訳/岩波現代文庫 ¥1,058
『折口信夫 天皇論集』 安藤礼二編/講談社文芸文庫 ¥1,512
『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗 』 加藤陽子/朝日出版社 ¥1,836
『昭和時代 一九八〇年代』 読売新聞昭和時代プロジェクト/中央公論新社 ¥2,916
『東京23区便利情報地図 (2版)』 昭文社 ¥2,484
合計 14冊  購入総額 ¥30,896

それでは各書籍について、購入の背景をじっくりと伺いましょう。

購入の背景について

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