図書カードNEXT トップ > 図書カード使い放題?! > バックナンバー > 第19回:坂木司さん

図書カード使い放題?!

もし手元に自由に使える3万円の図書カードNEXTがあったら、あなたならどんな本を買いますか?
このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!
図書カードNEXTで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。

第19回:坂木司さん

本友達とお買い物
<プロフィール> 1969年東京生まれ。2002年ひきこもり探偵・鳥井とその友人・坂木司が活躍する『青空の卵』でデビュー。著書に、同じく鳥井・坂木コンビ を描いた『仔羊の素』『動物園の鳥』のほか、『先生と僕』『ウィンター・ホリデー』『和菓子のアン』『大きな音が聞こえるか』などがある。

 『好きな本屋さんで、好きな本を買ってください。時間はいくらかかってもいいです。あ、でもお値段は3万円までですよ』
 そんな夢のような企画があることは知っていた。そしていつも他人のお買い物リストを眺めては「有名作家はええのう」とため息をついていた。でも! まさか! 自分に! そのお声がかかろうとは!
 ......もう、死ぬんじゃないかな。
 でもその前に本買わせてもらわないと。そう思って、がばりと身を起こす。意地汚い性格なのである。

 指定させていただいたのは、ジュンク堂池袋本店さん。好きな本屋さんは数あれど、金額を気にせず絨毯爆撃するなら、やはりビル全部が本屋さんというこちらが望ましい。ちなみに同行者は、本の雑誌の松村さんと別冊文藝春秋の担当さんである浅井さん。さてさて、どこから手をつけましょうかねえ。いひひ。
 とはいえ、一応計画なんかも立ててきました。貧乏性なもので。まず、文庫と新書はできるだけ見ない。これは近所の本屋さんでも入手可能と判断してのことです。それからコミックと小説も見ない。両方とも大好きがゆえに、これらのフロアはしょっちゅうチェック済みだからです。なのにこういうときに限って「『ダイナー』の文庫、加筆修正だってよ?」みたいな情報が飛び込んできます。うわあ、ダメダメ! これはあとで近所で買いますからあ!
 それじゃ何を買うのかというと、まずは「1・普段あまり見ないフロアの本」。それから「2・資料になりそうな本」。最後に「3・いつもなら買うのはちょっと、と思う本」の三点です。
 とりあえず最上階に登って、そこから順次下りてくる方式にしました。さあ、さくっと行きますよ─なんてこと言ってたら、いきなり引っかかりました。

坂木司さんが図書カードで購入した本

著書 著者/出版社 価格(税込)
『踊り子魂』 真島茂樹/ベストセラーズ ¥1,313
『チンドン』 大場ひろみ、 矢田等/バジリコ ¥2,520
『和菓子』 中村肇 /河出書房新社 ¥3,990
『児童文学キッチン』 小林深雪 文、 福田里香 料理/講談社 ¥1,365
『Busy Bees and Crazy Hedgehogs More Fun Food for Kids』 Frechmann ¥2,090
『今日も朝からたまご焼き』 森下えみこ /メディアファクトリー ¥998
『世界の市場』 松岡絵里/国書刊行会 ¥1,890
『ギャンブルイーター』デウスエクスマキな食堂12年冬号 結構人 ¥735
『長崎おいしい歳時記』 下妻みどり /書肆侃侃房 ¥1,680
『雲のうえ 一号から五号』 北九州市にぎわいづくり懇話会編 /西日本新聞社 ¥1,365
『新御馳走帖』 嵐山光三郎 /河出書房新社 ¥446
(自由価格本)
『追跡! 私の「ごみ」』 エリザベス・ロイト、酒井泰介訳/日本放送出版協会 ¥1,890
『ハルムスの小さな船』 ダニイル・ ハルムス、井桁貞義訳/長崎出版 ¥1,890
『秘密基地の作り方』 尾方孝弘 /飛鳥新社 ¥1,365
『世間遺産放浪記』 藤田洋三 /石風社 ¥2,415
『トコトンやさしい 気象の本』 入田央 /日刊工業新聞社 ¥1,470
『お天気養生訓』 関達也 /IDP新書 ¥840
『タネが危ない』 野口勲 /日本経済新聞出版社 ¥1,680
『黒娘』 牧野修 /講談社ノベルス ¥840
合計 19冊  購入総額 ¥30,782

それでは各書籍について、購入の背景をじっくりと伺いましょう。

購入の背景について

ページトップへ

ページトップへ