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図書カード使い放題?!

もし手元に自由に使える3万円の図書カードNEXTがあったら、あなたならどんな本を買いますか?
このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!
図書カードNEXTで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。

第14回:夢枕獏さん

予算オーバー上等 光より速いものに乾杯
<プロフィール> 1951年1月1日、神奈川県生まれ。 東海大学文学部日本文学科卒。 1977年に作家デビュー。 以後、「キマイラ」「サイコダイバー」「闇狩り師」「餓狼伝」「大帝の剣」「陰陽師」などのシリーズ作品を発表。 1989年『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞、1998年『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞、2011年『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞、舟橋聖一文学賞を、それぞれ受賞。

 なに!?  3万円自由に使って本を買っちゃっていいの?
 なんという企画であろうか。自分のお金なら、あれこれ迷うところ、ごつんと高い本を買ってしまっても、自分のサイフは少しも痛むことがない。こんなことがあっていいのか。
「やります」
 返事は早かった。
 そんなわけで、ザックを背負って呼吸も荒く紀伊國屋に入っていったのだが、この時はまさか、3万円を大きくオーバーして、つまり、自腹で本を買うことになろうとは思ってもいなかったのである。
 実は、試合前から、ぼくには幾つかのミスがあった。当日のぼくは、体重調整がうまくいかないままリングに上ってしまったボクサーであった。しかも、戦略を考えずにゴングが鳴ってしまったため、的確なパンチを出すことができなかったのである。
 この日までに、買うべき本のリストを作っておくつもりでいたのだが、それができなかったのだ。さらに、1時間半の時間をとっておいたのだが、その前からの仕事が順に遅れて、なんと、試合時間は一時間も残されていなかったのである。
「とにかく、出たとこ勝負で行こう」
 このように決心して、ぼくは、自ら試合開始のゴングを鳴らしたのであった。

夢枕獏さんが図書カードで購入した本

著書 著者/出版社 価格(税込)
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』 増田俊也/新潮社 ¥2,730
『かごめ歌の暗号』 関裕二/東京書籍 ¥1,470
『いねむり先生』 伊集院静/集英社 ¥1,680
『神社と古代民間祭祀』 大和岩雄/白水社 ¥6,930
『神社と古代王権祭祀』 大和岩雄/白水社 ¥6,930
『司馬遼太郎が考えたこと』4~6 司馬遼太郎/新潮文庫 ¥2,019
『奈良時代MAP 平城京編』 新創社編/光村推古書院 ¥1,890
『職業=田原俊彦』 田原俊彦/ロング新書 ¥950
『驚異の地球』 J・アプト、M・ヘルファート、J・ウィルキンソン/日経BP社 ¥5,250
『Newton』 2011年8月号ニュートンプレス ¥999
『時間とは何か?』 別冊日経サイエンス/吉永良正/日経サイエンス社 ¥2,100
『地球外生命を求めて』 マーク・カウフマン/ディスカヴァー・トゥエンティワン ¥1,155
『隠れていた宇宙』上下 ブライアン・グリーン/早川書房 ¥3,990
合計 16冊  購入総額 ¥38,093

それでは各書籍について、購入の背景をじっくりと伺いましょう。

購入の背景について

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