第47回:中村航さん
- 楽しい大人買い
- <プロフィール>
中村航(なかむら・こう)
1969年岐阜県生まれ。2002年『リレキショ』で文藝賞を受賞しデビュー。
『ぐるぐるまわるすべり台』で野間文芸新人賞を受賞。
『100回泣くこと』は累計85万部突破のベストセラーに。
近作『トリガール!』が映画化。
著作に『デビクロくんの恋と魔法』『僕の好きな人がよく眠れますように』『あのとき始まったことのすべて』『年下のセンセイ』『無敵の二人』『BanG Dream! バンドリ』などがある。
購入書籍No. 1 | 2 | 3 |4 |5 | 6 |7 |8 | 9 |10 |11 | 12 |13 | 14 | 15 | 16 |17 | 18
【1】『ゴールデンカムイ』〈1~14〉(集英社)
入口からすぐ右、まずはコミックコーナーに向かった。目立つところに並べてあったのがこの本だ。
日露戦争の203高地で生き残った不死身の杉元が、アイヌの残した金塊を追う冒険物語。アイヌの文化(エゾリスの脳みその食べ方とか)が面白い。死んだはずの土方歳三が出てくる5巻くらいまで読んだが、今、大人買いの時は来た。
これ全部、と、カゴに入れる。楽しい。
【2】『あげくの果てのカノン』〈1~4〉(小学館)
最近、友人たちの間で話題になっている本だ。SFで不倫をテーマにしているらしいのだが、結末の解釈が、人によって分かれるらしく、彼らはやいのやいのと楽しそうに意見を述べ合っている。
ここは一発、参戦しよう、と購入。ただ最終巻が売り切れていて、4巻までしか買えなかった。あと一冊はあらためて買うことにする。
【3】『球詠』〈1~4〉(芳文社)
【4】『ショート黒松』(講談社)
【5】『私を球場に連れてって!』〈VOL.1〉(芳文社)
『あげくの果てのカノン』をコミック担当の店員さんに探してもらったのだが、彼が優秀すぎて面白くなってしまった。近いうちに野球の話を書くので、野球ものでおすすめなどありますか? と訊いてみたところ、いくつも紹介してくれる。そのうち、読んだことあるものはのぞき、3タイトルを購入。『ショート黒松』の帯コピー、読むとショートを守りたくなる、は秀逸だと思った。
【6】『ご注文はうさぎですか?』〈1〉(芳文社)
【7】『魔法少女俺』〈上下〉(ふゅ~じょんぷろだくと)
【8】『DJ道』(秋田書店)
『私を球場に連れてって!』の隣にあった『ご注文はうさぎですか?』を購入。知り合いに読んでくれと言われていた本だ。そして何故だかわからないが、魔法少女ものを書いてみないか、と頼まれたことを思いだし『魔法少女俺』を購入。
さらにコミックコーナーの最後で、『DJ道』をディグった。レコードを探し購入することを、DJの界隈でディグる(Dig=掘る)と言う。
【9】『ファーストラヴ』(文藝春秋)
【10】『怪物』(KADOKAWA)
【11】『敗者たちの季節』(角川文庫)
ちょっと調子に乗って漫画を買いすぎたかもしれない、と反省しながら小説コーナーへ。
直木賞おめでとうございます! まだ読んでなかった『ファーストラヴ』を購入。
『怪物』は自分の本なのだが、書いたときに見本が3冊しかもらえず、今、手元になかったため購入。
それから野球小説を探したのだが、当然の帰結のように、あさのあつこに辿り着く。
【12】『宇宙の「果て」になにがあるのか』(講談社ブルーバックス)
【13】『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)
次は学術系のコーナーへ向かう。説明がわかりやすいブルーバックスから一冊を選び購入。フェルマーの最終定理はとても理解できないが、解けるに至ったその物語を読みたい。
【14】『社員ゼロ! 会社は「1人」で経営しなさい』(明日香出版社)
次は実用書コーナーへ。ざっと見ると、ちょこちょこ今の自分と関係ある本があるものだ。こういう本を買うのは初めてかもしれない。
【15】『今日から使えるヒップホップ用語集』(スモール出版)
スポーツ・音楽など趣味本のコーナーへ。興味を惹かれた本はいろいろあるが、買うにいたったのはこの本。やはりどうしても、今、書こうとしている題材と関係ありそうな本を選んでしまう。
累積金額のメモは同行者に任せて、これでざっと書店を一周したことになる。
【16】『はくだけでやせる不思議なサンダルfor MEN』(主婦の友社)
【17】『エアファイターコレクション』創刊号(アシェット・コレクションズ・ジャパン)
まだいくらか余っているというので、やせるサンダルを購入してしまった。本当にやせるだろうか。
安い創刊号から順にコレクションしていく、というものも初めて買ってしまった。本当に集めるだろうか。
【18】『あのとき始まったことのすべて』(角川文庫)
あと100円くらい余っている、というので、パンダのポストカードを購入した。上野といえばパンダだ。
気分良くレジにカゴを持っていき精算してもらったのだが、同行者が計算をミスしたらしく、500円くらい余っていた。慌てて文庫本コーナーに向かう。
そして『あのとき始まったことのすべて』の文庫サイン本を購入してしまった。サイン本を購入したのは初めてだが、自分のサインだ。