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図書カードNEXT トップ > 図書カード使い放題?! > 最新:遠田潤子さん

図書カード使い放題?!

もし手元に自由に使える3万円の図書カードがあったら、あなたならどんな本を買いますか?
このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!
図書カードで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。

最新:遠田潤子さん

慣れないお店をうろうろ
<プロフィール> 遠田潤子(とおだ じゅんこ)
1966年生まれ。関西大学卒業。2009年『月桃夜』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。2012年『アンチェルの蝶』で大藪春彦賞候補となる。『雪の鉄樹』が「おすすめ文庫王国2017」第1位に、『オブリヴィオン』が「本の雑誌社が選ぶ2017ベストテン」第1位に選ばれた。他の著作に『鳴いて血を吐く』『あの日のあなた』『蓮の数式』『冬雷』など。

 今月の図書カード3万円お買い物コーナーは遠田潤子氏が登場! チョークアート本から画集に歴史資料本、幻想怪奇文学叢書まで、自腹を恐れず買った13冊はこれだ!
(平成30年2月14日 於三省堂書店神保町本店)

 はじめまして。『雪の鉄樹』を「2016年度おすすめ文庫王国1位」、『オブリヴィオン』を「2017年度ベストテン1位」に選んでいただいた遠田潤子です。おかげさまで、デビュー8年目にして初めて重版を経験しました。いや、ほんとに冗談抜きで、どん底の作家生活からすこし浮上することができました。
 本を出してもらえない。出ても売れない。そもそも、本屋に行っても自分の本が置いていない。本屋に行くと、眼に入る売れっ子の皆様の本がキラキラ輝いていて、惨めで死にたくなる─。この8年間ずっとそんな状態だったわけです。ああ、自分は一度も重版を知らないまま死んでいくんだなあ、と本気で思ってました。ですから、本の雑誌社さんには足を向けて寝られないのです。
 一度御挨拶に行かねば、とずっと気に掛かっていたのですが、なかなか機会が見つかりません。これではいかん、と思い切って光文社さんにご相談したところ、日時を調整してくださることに。ほっとしていると、本の雑誌社さんから、ついでに図書カードでお買い物をしませんか、とのこと。憧れの企画です。やった、と舞い上がったのですが、やってみると結構大変でした。
 2月14日。まずは本の雑誌社さんに御挨拶です。光文社の単行本担当の渡邉さん、「小説宝石」編集長の田中さんにご一緒していただきました。お土産は粟玄の和洋(すごく美味しい)。大阪の住吉にあるお店です。1位に選んでいただいた『オブリヴィオン』に住吉大社が登場するので、その縁で持参しました。
 緊張しながら入ってみると、思ったよりも大勢の人がいて驚きました。それに静かです。雑誌編集というと、戦場というか修羅場みたいなのを、勝手に想像してたんです。みなさん、結構淡々とお仕事をされてました。応対してくださったのは杉江さん。緊張してまともに返事ができませんでした。皆様、どうもお忙しいところ、お騒がせしました。
 その後、いよいよ「三省堂書店神保町本店」さんに向かいました。普段、大阪の片隅に引きこもって暮らしているので、神保町も飯田橋も全然わからない。お上りさん状態です。ここで、光文社で文庫を担当してくださる山川さんも合流です。スレンダーな美人妻です。お忙しいところありがとうございました。
 今回、お買い物企画に挑戦するにあたり、少々不安がありました。それは「慣れない本屋」では非常に買い物がしにくいということです。本好きなら誰でも、行きつけの本屋がありますよね。特に買う本はなくても、学校帰り、仕事帰りには必ず立ち寄ってみる。自分の欲しい本が、どの棚の何段目にあるかわかる。そんな本屋さんです。大阪なら、そんな本屋さんがいくつもあるんですが、ここは東京。かなり緊張です。
 でも、大阪でも行きつけの本屋がどんどん減っています。阿倍野も難波も梅田もです。私が若かった頃に通っていた本屋は、もうずいぶんなくなってしまいました。
 本は、保管場所とお金が許す限り、見つけたときに買うべきだと思っています。私が作家になったのは40歳を過ぎてからですが、10代20代の頃に無理をして買った本や資料に、今頃助けられています。どんな本も無駄にはなりません。とにかく今日はこの3万円でお買い物です。目に付いた本はなんでも買う勢いで4階の人文書のフロアに向かいました。

遠田潤子さんが図書カードで購入した本

著書 著者/出版社 価格(税込)
『チョークアート』 枻出版社 ¥1,620
『手描きチョークアートのアイデア&テクニック』 佐藤真理/日東書院本社 ¥1,728
『もっと知りたい速水御舟 生涯と作品』 尾崎正明監修、鶴見香織、古田亮、吉田春彦執筆/東京美術 ¥1,728
『手まり 幾何学模様と手わざ』 水田真由美、日本てまりの会本部監修、三木浩写真/リーブル出版 ¥1,944
『燈用植物』 深津正/法政大学出版局 ¥4,104
『つばき油の文化史 暮らしに溶け込む椿の姿』 有岡利幸/雄山閣 ¥3,024
『戦国河内キリシタンの世界』 神田宏大、大石一久、小林義孝、摂河泉地域文化研究所編/批評社 ¥3,240
『バテレンの世紀』 渡辺京二/新潮社 ¥3,456
『大阪古地図むかし案内 読み解き大坂大絵図』 本渡章/創元社 ¥2,160
『宮廷画家ルドゥーテとバラの物語』 中村美砂子、コノサーズ・コレクション東京/青幻舎 ¥1,620
『塔の中の部屋』 エドワード・フレデリク・ベンスン、中野善夫訳/アトリエサード ¥2,592
『ジョージおじさん─十七人の奇怪な人々─』 オーガスト・ダーレス、中川聖訳/アトリエサード ¥2,592
『鳥の巣』 シャーリイ・ジャクスン、北川依子訳/国書刊行会 ¥2,592
合計 13冊  購入総額 ¥32,400

それでは各書籍について、購入の背景をじっくりと伺いましょう。

購入の背景について

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