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図書カード使い放題?!

もし手元に自由に使える3万円の図書カードNEXTがあったら、あなたならどんな本を買いますか?
このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!
図書カードNEXTで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。

第16回:逢坂剛さん

ニコラス・レイとビリー・ワイルダー
<プロフィール> 1943年東京都生まれ。中学時代から探偵小説、ハードボイルド小説を書きはじめ、'80年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『カディスの赤い星』で第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞、第5回日本冒険小説協会大賞を受賞。『百舌の叫ぶ夜』<百舌シリーズ>や『禿鷹の夜』<禿鷹シリーズ>、また時代小説『重蔵始末』などで活躍中。

 今月、恒例の図書カードでお買い物企画に登場いただくのは、逢坂剛さん。今回はちょっと趣向を変えて、私が同行して、逢坂さんが購入した本についてお話をうかがうことに。時は折しも卯月の2日。新社会人が町にあふれるその朝、神保町の逢坂さんの仕事場へ。
 入り口で来訪を告げると、ほどなく、下に降りて来られた逢坂さん。向かうは、東京堂書店である。実は逢坂さん、今日の企画のために、数日前のリニューアルオープン当日に出向いて、本の下見を済ませていたとのこと。「お店で一から選ぶとなると、ひどく時間がかかるに違いないから、一応目当てをつけておきました」
 逢坂さんの仕事場から、東京堂書店はすぐ。おぉ、噂には聞いていましたが、これはまた、何ともお洒落な佇まい。お店の方にご挨拶をして、いざ、お買い物! まず向かったのは2階の映画本コーナー。逢坂さんが手に取ったのは、ビリー・ワイルダーとセルジオ・レオーネとニコラス・レイの本。この3冊は迷わず買い物かごへ。その後、演劇関係のコーナーで、フラメンコ読本をぱらぱらしつつ、『マリヴォー戯曲選集』を買い物かごへ。その後、ずらりと揃った植草甚一の本(晶文社の新装版)を眺めたり、各国事情の棚で、FBI関連や9・11関連の本を手に取ってぱらぱら。
 お次は3階。文学全集コーナーの品揃えが素晴らしい。老舗書店の背骨というか、意気地のようなものが伝わってくる。それぞれの全集をじっくりと見た後は、SF、ミステリーと見て回り、最後はマジックの本の棚をチェック。
 その後、1階に戻り、逢坂さんが事前に取り分けておいたという本をチェック。取りあえず、カゴに入れた本は全て購入決定。あとは、30,000円の予算と相談しつつ選別。取り分け本の中には、『江戸幕府大事典』というのもあったのですが、18,000円というお値段がネックとなり、パス。検討の結果、最終的に購入したのは8冊。予算を若干オーバーした分は、逢坂さんがご自身のお財布からカバーしました。
 買い物を済ませて時計を見ると、お昼近かったので、早めのランチタイムをとることにして、中華レストランへ。お店に「ただいま」と入って行く逢坂さんに、「お帰りなさい」とお店のマダム。そのさりげないやりとり、いいなぁ。美味しい中華でお腹を満たした後は、再び逢坂さんの仕事場へ。購入した本について語っていただきます。

逢坂剛さんが図書カードで購入した本

著書 著者/出版社 価格(税込)
『映画の殿堂 新宿武蔵野館』 武蔵野興業監修、根本隆一郎編/開発社 ¥2,100
『ニコラス・レイ』 ベルナール・エイゼンシッツ、吉村和明訳/キネマ旬報社 ¥6,300
『ビリー・ワイルダーのロマンティック・コメディ』 瀬川裕司/平凡社 ¥2,520
『セルジオ・レオーネ』 クリストファー・フレイリング、鬼塚大輔訳/フィルムアート社 ¥5,250
『ヤクザ300人とメシを食いました!』 鈴木智彦/宝島社 ¥1,200
『ブラザー・ジョン・ハーマン カードマジック』 リチャード・カウフマン、TON・おのさか訳/東京堂出版 ¥4,095
『[証言録]海軍反省会3』 戸高一成編/PHP研究所 ¥4,200
『マリヴォー戯曲選集』 佐藤実枝編訳/早稲田大学出版部 ¥5,880
合計 8冊  購入総額 ¥31,545

それでは各書籍について、購入の背景をじっくりと伺いましょう。

購入の背景について

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