もし手元に自由に使える3万円の図書カードがあったら、あなたならどんな本を買いますか?このコーナーでは、そんな夢のような話を作家さんに体験していただき、どんな本を選んだかを大公開!図書カードで本を選ぶ楽しみをあなたも疑似体験してください。 第5回は、篠田節子さんです。
物語の気配を感じとれ! リアル書店でわくわく大人買い
資料本はたいていネットで買う。大書店でも出版年を5、6年も遡れば店頭から消えるものが大半であるし、町の本屋さんでは(自著を含め)最初から無い。 もはや無い物は無い状態のネット書店は、作家商売の生命線だが、本音を言えば現物を手にとって、ぱらぱらページをめくってから買いたい。 手触りを確かめ、試着してサイズや着心地を確認、等身大の鏡でしげしげとラインと顔映りを眺め、さて買おうか買うまいか、この楽しみなくて、何が買い物か。それ以前に、店に入り、何やらきらきらとした色彩に取り巻かれるのがうれしい。 そう、洋服を買うのと一緒だ。商品券を握りしめ大型ショッピングモールへ、という気分で、吹き抜けを横切る長いエスカレーターに乗る。わくわく、どきどき、アドレナリンが分泌し始める。 あれもこれも買いたいという衝動を押さえ、まずは必要な買い物を先に済ませる。
それでは1冊1冊について購入の背景をじっくりと伺いましょう。