評価:★★★
サム・ライミ監督作として映画にもなった『シンプル・プラン』の原作者、スコット・スミス。彼の13年ぶりの新作は、『シンプル〜』同様に、ちょっとした思いつきがとんでもない惨事になってしまう物語。バカンスでメキシコにやってきたアメリカ人の男女4人組は、行方不明になった見ず知らずの男性を探すため、マヤ文明の遺跡探検に出かける。『うっかり考えもせずに選んだところへ行ってしまうことがある。無計画だとそういうことが起きて、予定していた人生を全うせずに終ることになる。(p51)』4人のうちのひとり、ステイシーが思い出す叔父の忠告をなぞるように、彼等は「うっかり考えもせずに選んだところ」で、マヤ人の襲撃と意外な襲撃者に挟まれてしまう。襲撃者の持つ瞬間的な怖さ。仲間どうしの疑心暗鬼、食料不足による苛立ち、先に死んだ者の変貌など、じわじわと人の心を蝕む怖さ。速度の違う二種類の恐怖が相乗効果を上げる、出口なしの閉じ込められ系サスペンス。 |